ノクイアケス

ノクイアケスとゆう世界を舞台にした空想小説。

伝承

世界はガラスに閉じ込められた気泡のようなものだと誰かが言った。

何者かが生きる星とそれを囲む無限の宇宙(そら)、それを1つの世界とするならば、見えない壁の向こうには、ガラスに例えられた、全ての素となる魔力の海が、無数に存在する世界を隔て満ちている。

絶えず流動し、時には壁を破り嵐を巻き起こす魔力の海。

新たな命の揺り籠にも、全てを壊す狂気の種にもなり得るそれは、この世界、ノクイアケスを支える力の源でもある。

 

世界は光に満ちていた

光の中に力が生まれた

力はいつしか結晶となり、結晶は大地を形作った

大地はその胎(はら)に水を湛え、水はやがて風を呼んだ

風は炎の種を生み、炎は光に満ちた世界に影を落とした

 

ノクイアケスの成り立ちを人々はそう伝え、生活の中に根付かせている。

1つは信仰として、1つは日を表す印として、1つは扱われる力の分類として、イラキア(光)・アーラキ(力)・イクイアード(大地)・ウズィーム(水)・イザク(風)・ウオノ(炎)・アイマイ(闇)の7つの古い言葉ともに。