ノクイアケス

ノクイアケスとゆう世界を舞台にした空想小説。

世界の解説

狂気のこと

シャトはこの場で話をすれば魔獣達にも伝わるからなのか、魔獣の顔を覗き込むと微笑み、その身体をいたわりながら静かに口を開いた。 「家にいらした時、たしか少し話がでましたよね。狂気に呑まれる者が増え、世界の秩序が崩れやすくなっている、とゆう話も…

「ルスタ・オリウムってどんなとこ?」 「私達が住んでいるのはルスタ・オリウムの中でもイラミジャと呼ばれる街です。国の中心のようなところで、穏やかですが賑わいのある街です」 「あぁ、そっか、ルスタ・オリウムってただの街じゃないんだっけ」 この大陸の中…

レノ

「父や私達を見ればほとんどの人が驚くわ。多分それが普通。特に父の言葉は人には判らないし、私達や母だっていくつかの決めごとにそって理解してるだけ。長く住んでるとは言っても村の人たちとは一定の距離があるの」 「私達も子供の頃は喧嘩するのに足を使っ…

魔術師達の家へ 3

「何があった?」 川にかかる丸木の橋を越え、始めに口を利いたのはガーダだった。 「海です。溢れている…」 「…? 海は凪いでいる。どうゆうことだ」 「その海ではなくて、壁の向こう側の海です。壁が傷ついているのでしょう、こちら側に溢れてきているのだと思い…

その暦のこと

ノクイアケスには統一された暦が無い。 それぞれの大陸で、地域で、国で、それぞれに使われている暦が違うのだ。 ただ、それぞれに違う暦であっても、その多くは、伝承に沿った7つの日を1つの流れとする考えをもとに作られている。 光の日、魔力の日、大地の…

伝承

世界はガラスに閉じ込められた気泡のようなものだと誰かが言った。 何者かが生きる星とそれを囲む無限の宇宙(そら)、それを1つの世界とするならば、見えない壁の向こうには、ガラスに例えられた、全ての素となる魔力の海が、無数に存在する世界を隔て満ち…