ノクイアケス

ノクイアケスとゆう世界を舞台にした空想小説。

2020-03-12から1日間の記事一覧

ある魔術師の記憶 26

自分以外に誰もいない部屋。 目の前には空っぽの人形。 ほったらかしのかまどの中では最後のおきが崩れ、白く靄のかかった硝子の筒を被せられた蝋燭はゆっくりと燃えつづけている。 実際に使ったことも無ければ、使うところを見たこともないけれど、物だけは…